馬渡島は各地でお祝い事で披露される「まだら」の発祥の地といわれています。
能登七尾の伝統芸能「七尾まだら」で唄われている『めでためでたの若松様よ♫ 枝も栄えて葉も茂る。。♫』は古くから唄われており、節を長く伸ばした唄や手拍子などに合わせて舞を踊りますが、各地のこの様な「まだら節」は馬渡島で最初に唄われて、それが船方の祝儀唄として九州西岸から日本海沿岸の各地の漁港に伝えられたといわれています。
「七尾まだら」の他に、「伊万里まだら」、「輪島まだら」、穴水の「中居まだら」、七塚の「内日角まだら」、「新湊めでた」、「岩瀬まだら」、「魚津まだら」等が知られています。
また、岐阜県の飛騨地方の祝い唄「めでた」は『めでためでたの若松様よ 枝も栄える 葉も茂る』を4分もかけて唄うそうですが、この唄も『江戸時代に富山湾のブリを飛騨高山を経て信州松本まで運んだ道を『ぶり街道』を経由して伝えられたといわれていて、元唄はまだら節にあるようで歴史のすごさを感じます。
発祥の地の馬渡島では久しく唄われることがありませんでしたが、近年、馬渡島でもこのまだら節を再興・保存する会が発足し活動しています。