馬渡島で見つかったゲンコウを使った発売されたばかりの「佐賀ゲンコウジュレ」を食べてみました。
蓋を開けるとゲンコウの爽やかな香りが漂ってきました。
調べて行くとこのゲンコウも深い謎を秘めていることが分りました。
2005年から2006年にかけて行われた佐賀県農業センターの調査で、馬渡島には大谷、江頭、番所の辻にあることが確認されています。
この3地区はいづれも新村地区ですが、接ぎ木跡が見られず実生から育てられた古木の実生樹であると言うことが分りました。
この馬渡島にしか自生していないゲンコウはどこから来たのでしょうか?
2つの説があるそうです。
1つ目は蒙古が襲来した元寇(ゲンコウ)の名前をとって付けた。
2つ目は馬渡島に移り住んで来たキリシタンの人々が持ち込んだ。
馬渡島のキリシタンの人々は、ド・ロ神父が生涯をかけて救済に当たった長崎県の外海町(現長崎市)から移り住んだと言われています。
外海町にはゲンコウと同じようなユウコウという柑橘類があります。
柑橘類で「コウ」がつくのはゲンコウとユウコウの2つで何れもキリシタンに関係している所に由来していることから、キリスタンの人々が移住する時に持ち込んだのではないでしょうか?
管理人はゲンコウの上品な酸味と香りが好きでポン酢として使っていましたが、馬渡島ではゲンコウは昔から焼き魚、シメ鯖、イワシの塩辛になどに使われていたそうです。
佐賀県でもゲンコウを活用した新商品開発に取り組む企業を支援する取り組みを始めています。
今回食べてみた「ゲンコウジュレ」の他に、「げんこう飴」、「ゲンコウラングドシャ」(クッキー)、「いかさしゲンコウ」などの商品も開発され、販売されています。
「謎の果物」ゲンコウは個性がますます尊重される時代にマッチした柑橘類だと思います。
このゲンコウが馬渡島の活性化の一つの資産になることを願っています。