馬渡島の隣に同じ佐賀県の向島(むくしま)という小さな島があります。
晴れた日は向島がはっきり見えるのですが、「おたよ伝説」があることを聞いて興味が沸いて出かけてみました。
向島の港から案内看板にしたがって、集落を通って半時計回りに行くと、馬渡島が最も近くに見える当たりに小さな石像が建っていました。
おたよ伝説島の看板には
向島は軽罪の流刑地、重罪は馬渡島送りであったという記録もある。
悲恋の流刑にからむ「おたよ伝説」はこの一端である。
古い言い伝えによると、某時、某所の美女が忘事により向島に遠島被迎付けられた。
ところが、通じる若者あって、ある日、夜陰を期して本土より船を漕ぎだし、美女を乗せんとするところを役人に発見され、彼女は、向島で処刑され花を散らしたそうである。
その後、処刑した役人には不幸が続くので、これは、美女の「たたり」だと言って墓碑を建て懇ろに供養し鎮魂せしめたそうである。(向島小史より)
馬渡島は流刑の島でもありました。
以前、馬渡島について調べていた折に、唐津藩で不義の事件があり、男は馬渡島に、女は向島に流罪になったという記録がありましたが、真偽が不明だったのでそのままにしていました。
「おたよ伝説島」の看板には「本土より船を漕ぎだし」と書いていますが、もしかして、馬渡島から漕ぎだしたのでは。。。
そして、墓碑は馬渡島が最も近く見える所に建てたのでないか。。。。と
おたよさんの石碑はそんな感じを抱かせる所に忘れられたように、ひっそりと佇んでいました。
※ 向島は佐賀県の最も小さな島です。
人口100人に満たない島は全体が隠れ家的な雰囲気に包まれていました。
富栄丸という民宿もありました。